Author:菫
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昨日の朝は慌ただしかった。
月読(つきよみ)の得意技、ちいさなことを不安に仕立て上げる・・・が炸裂したのだ。
「給食当番の担当が変わった。先生に説明を受けたけどわからなかった。
どうすればいいかわからない」
これを前日からずっとずっと言い続け、大声で泣き続け、暴れつづけ、
妹に八つ当たりして意地悪し天照(あまてらす)もぎゃおぎゃお泣き、
さらに月も騒いで、部屋がひび割れるかと思うほど。
朝になって結局登校拒否だ。
廊下の扉にかじりついて離れない。
ほんとうに、とびっきりの大きな大きな大きな声でわめき散らす。
その側で天が「オニイチャン、ハヤクイカナイトダメデショ」なんて言うもんだから
月キックが飛んで、ハハは「まだ3歳の女の子を蹴るな!」と激昂する。
だめだ、こんなふうに月にひきずられたら負けだ。
こういう人をとりこもうとするパワーは果てしもない。
とりこまれたら最後、お互いが苦しくなるだけ。
「じゃあ月、おかーさんが自転車でおくっていくのはどう?
それで、先生のところへ行って、お当番の説明してもらうよ」
しばらくギャアギャア言ったあと何とかこの誘いにのってくれた。
いつもは地域の班で集まって登校するので、集合場所までいって
「ごめんね、今日泣いてるからさあ、おばちゃん連れてくわね」と班長の子に声をかけ、
ずらずらと並んで歩く小学生のなかを自転車でかっとばす。
朝8時、もう立っているだけで汗だらけになる暑さだ。
23キロの月、17キロの天、身長155センチのわたしが二人をのせて自転車をこぐ。
だいじょうぶだ、だいじょうぶだから月。
怖がるな、怖がることに慣れちゃだめだ。
おかーさんはその怖さを苦しいくらい知ってるよ。
小学校について、職員室を経由してクラスで担任を待つ。
わたしに群がってくる子どもたち。
「ねえねえ、給食当番って変わったの?」
口ぐちにウンとか俺はこの係りとか皆がしゃべりだす。
「月の係、どうやってやるのか、月かーさんに教えてえ」
もちろん皆、散弾銃のようにばばばばばと教えてくれる。
そして、思わず月もそこに混ざってやり方を口にする。
・・・ほら。わかってるんじゃない。
月は少しはにかんだ、でも嬉しくてたまらない顔で友達と戯れ始めている。
わたしが女子と話していると担任の先生登場。
「あ、**せんせい、来たよ!**せーんせー♪」と女児がいうのを追いかけ
「**せえんせえええええええ。月のハハですうううう」と
教師の元にわたしもじゃれついていく(別に仲良しじゃないけど)。
ベテランのおじさん先生だから、月みたいな子のこともわかってくださってる。
「じゃ、おねがいしまあああす」
月ももうだいじょうぶだ。
出口まで見送ってくれて、にこにこ手を振ってくれる。
その後はもちろん天の番。
思いっきり文句やらなんやらぶうぶう言うのを聞く。
保育園に預け、わたしはそのまま仕事に向かわなくちゃ。
ぐんぐん自転車をこぐ。
わかってもらいたくなんかない。
誰にもわかってもらいたくなんかない。
機能不全じゃない家庭のひとになんか、何にも言われたくない。
絶対言われたくない。
そうだ、わたしはそういう穏やかな家庭が羨ましい。
素直に羨ましい。
僻んではいない、もうひがみあきた。
僻んではいないけど、だいじょうぶって言ってくれなくていい。
いつだって酸素が足りない。
息することができない、生きていくことができない。
生きたくて生きたくてたまらないのに、
生きられない苦しさ。
わかるもんか。
この苦しみがわかるもんか。
そう、これがわたしの原動力だ。
サバイバルチルドレンの怒りで自転車をこいでるんだ。
アダルトチルドレンなんかにならない。
わたしは自分で切り開いていくんだ。
いつだってわたしが開拓者、
わたしがわたしの人生のフロンティア。
負の連鎖は確実に存在する。
だいじょうぶなんて言うな、
あるんだ、
今ここにある。
それをどうにかこうにか明日につなげて汗まみれになっているのは私だ。
だいじょうぶなんかじゃない、
息がきれて汗で目のまえが見えない。
わたしにはたくさんの月読がいる。
ひとりは恐怖をあっさり乗り越え、天性の輝きがそのまま彼を包み、
自信となって軽やかに自然に歩いている月。
ひとりは恐怖にのみこまれ、いじめを受け引きこもって常に死をおもい、
僻んで恨んでただただ生き続ける月。
どちらもありうる未来。
サバイバルだ、月。
自分で掴み取れるんだ、
好きな自分になればいい。
またすぐ次の壁がやってくる。
今日みたいにあっさり破れないかもしれない。
だいたい、お前がふつうに登校してるだけでかーさんは嬉しくて幸せなんだもん。
切り開いていけ、月、
苦しんで悩むのはかーさんがいっぱいやったから、
あんまりそれをしないでもいい方法、教えてあげるから。
トイレットペーパーを身体中にまきつけて、
秘密基地をつくっている息子くんよ。
かーさんが優しい言葉に笑顔で答えられるようになったとき、
きっと君はもっと輝いてる。
「そうだね、だいじょうぶだよね。ありがとう」
今日はコドモ二人連れて遊びまわってました。
公園に行って水たまりべちゃべちゃ、水道で洗ってさらに水遊び。
お弁当もってカラオケ(持ち込みOK)。
別の公園で走り回り、四葉のクローバー探しをして、遊具で遊び狂い、
桑の実でおやつ。
おうち帰ってきて、天昼寝、月おやつ、ナツコさんDVD見てエクササイズ。
・・・・で、今、17時。
なんだか不機嫌な月。
「まま!外で遊びたい!!ねえ!外!おうちつまんない!」
でも、ママもう夕飯の用意だし、さっきお風呂はいったし。
今日一日外にいたもん、もうお仕舞ねってさっきママ言ったでしょう?
「聞いてない!なんで?なんで?ねえ!つまんないいいいいい!!!!」
こういうときのヤツのぐずりはハンパじゃない。
すんごい暴れる。
ものすんごい大声。
異様にしつこい。
眠い、疲れた、でもまだ遊びたい!
ぐずってぐずってぐずって、
「もう!!!ボク、うんちしてくる!!!」
・・・うん、しておいで。
今日の天照。
保育園から帰ってきて、ホットケーキを3枚たいらげ、
チーズアーモンドせんべいを6こも頬張った後、
わたしと一緒にお勉強。
お勉強大好き天照。
わたし、だんだん飽きてきた。
「ねえ、もう疲れたんじゃない?やめて抱っこ抱っこ遊びしようか」
「ウウン。まだヤル」
「ふうーん・・・・ねえ、もう終わりにしないの?」
「シナイノ!!まま、あっちいってて!!」
「つまんなーい。じゃあママ、天ちゃんなでなでしてよーっと」
「くすぐったいからやめて!!」
「んもー。じゃあ、背中かきかきしてあげるー」
「そこじゃない!ちがうってイッテルデショ!もっと上!」
「ここお?」
「そ!」(あくまでもお勉強しながら・・・・)
ああ、女児に甘いナツコさん・・・