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淋病


感情が膨れ上がる設定ってある。


ナツコさんは「風を受けているとき」。


バスの窓際で揺られているとき、自転車で走っているとき。


多幸感も増すけれど、ああ、愛してやまない不幸は


どんなにちっぽけなものでも見逃さないのです。



それはほんの些細な、ぽっと浮かぶ火種のようなもの。


ほおっておけば消えてしまうのに


見つけたが最後、躍り上がってつかみかかり抱きしめる。


風が加速していく。


炎は涙を啜りあげ、


「わかってほしい」「愛してほしい」「ひとりっぽちなの」・・・


つまり「淋しい」を焦がしていく。


焦がしたいから焦がしていく。


サミシサの灼熱地獄で苦しいよ苦しいよと踊り続ける。



助けて、助けて、


こんなに苦しいの、こんなに悲しいの、


どうして誰も助けてくれないの?




それなら加速させなければいい。


ぽっとついた火種をじっと見つめてみる。


自分の暗闇のなか、はかなげな「サミシイ」の火と向き合ってみる。



さみしい。


さみしいね。


さみしいの。


うん、さみしいよ。


普通のことだよ。今、さみしいって思ったんだね、わかった。




それで終わる。


火は風を受けず消えていく。



自分で付け火して燃え上がらせた地獄には


誰も手を出せない。


炎上した時点で他者を拒んでいるのと一緒だ。



わたしは、わたしが、わたしって、わたしには、わたしにだって、


わたし、わたし、わたしの炎!!




ただの習慣。習慣化してしまった火遊び。




生きている限り誰だって淋しい。


そうでないように見える人は淋しさを当たり前だと捉えてるからだ。


当たり前にあるもの。


それがやってきたら恐れず騒がずただ感じて、


終るのを待つだけ。




自分が淋しさを引きずらないでいきられるなんて、今まで知らなかった。


不幸をやめるのは簡単だ。






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