Author:菫
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油絵を習っていたのです。
先生が二人いて、
エライ先生は、小さくて丸いおじさん。
助手の先生は、背が高くてめがねのお兄さん。
通ってしばらくすると、
生徒のおじさんが
「先生(小さいほう)、ナツコさんのことヨメにしたいみたいだよおお?」と
ささやいてきました。
ふうん。
あの、ちっさくて、顔がまるくて、いつもチェックのシャツをきている、
さえないおじさんが。
ふうん、どんなふうに妄想してくれてるのかなあ。
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」を模写することになりました。
「この絵すきなんです。フェルメールのなかでも、なんか、官能的で」
「・・・え?この絵ほど、清らかなな絵はないと思うけどなぁー・・」
ああ。あ。
先生。それじゃあ、駄目です。
せっかく最後までアトリエに残っているわたしに、おどおどと誘いかける
先生を妄想していたのに。
部屋に連れ込まれて、とか。
そこで、わたしはもうひとりの背の高い先生と
何も喋らない、ただただ描きまくっている生徒の男のこに向かっていきました。
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